NO60.魅惑のウイーン「オペレッタ鑑賞」

フォルクスオパーフォルクスオパー正面オペレッタ
オペラを堅苦しい、古典芸能は苦手と思ってる方にお薦めなのがオペラより演劇性が強く踊り・歌・喜劇的要素が含まれるオペレッタ(小さいオペラ)がお薦めです
そこで総合芸術を鑑賞するための基本マナーを知っておくと便利です。
①オペラの演目は日替わりが多く最新スケジュールは各劇場のHPを参照下さい。
②会場の雰囲気に合わせて服装を心がけましょう。
※男性は、ジャケット&ネクタイ 女性は、多少のドレスアップで!
③場内での写真撮影は一切禁止! 着席している人を立たせないようはやめの着席を。やむを得ず前を通る場合もお尻を向けずに通ることがエチケット!
今回、ウイーンオペレッタの本家「フォルクスオパー」で「メリー・ウィドウ」を鑑賞
1898年フランツヨーゼフ1世の即位50年を記念して建てられた劇場で1904年に「民衆の劇場」と言う意味で現在の名前になった。オペレッタを中心に上演され料金も手ごろで気取らず楽しめた。鑑賞した「メリー・ウィドウ」の内容は大変面白く楽しむことが出来たが演目のストーリー(内容)がわからない場合事前のチェックをお薦めしたい!
【「メリー・ウィドウ」を鑑賞】
原作:Victor Leon ・ Leo Stein
作曲:Franz Lehar  (ドイツ語)
第1幕 40分 第2幕 50分 第3幕 20分  合計 約1時間50分
1905年当時、フランス・パリ
【登場人物】
ハンナ・グラヴァリ…富豪の未亡人(S)
ミルコ・ツェータ男爵…行使(Br)
ヴァランシェンヌ…ミルコ・ツェータ男爵夫人(S)
ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵…行使館書記官(T)
カミーユ・ド・ロション…パリの伊達男(T)
【第1幕】
 時は1905年当時、舞台はパリ。パリにあるポンテヴェドロ(仮想の小国)公使館では、公使のツェータ男爵が悩みを抱えていました。それは、老富豪と結婚後わずか8日で未亡人となったハンナが、パリに居住を移したこと。もしハンナがパリの男と結婚したら、莫大な遺産が母国ポンテヴェドロから失われることとなり、国の存亡に関わるのです。
 そこでツェータ男爵は、公使館の書記官ダニロを彼女と結婚させて、遺産が他国に流出するのを食い止めようとします。実はダニロは、ハンナと過去に愛し合っていた仲でしたが、身分の違いから彼の親族が反対したため、結婚できなかったという経緯がありました。彼は、大金持ちとなったハンナに、いまさら結婚したいと言い出せません。ハンナとしても意地があるわけで、素直になることはできません。
 
【第2幕】 
 翌日、ハンナ邸で開かれた夜会で、ツェータ男爵の妻ヴァランシエンヌが、パリの色男カミーユに口説かれていました。ヴァランシエンヌは自らの扇子に「私は貞淑な人妻です」と書いて誘いを断ります。けれど、ヴァランシエンヌはとうとうカミーユの誘いを振り切れず、庭の小屋で二人きりになります。それに気付いたのが夫のツェータ男爵。怒って現場を押さえようとすると、小屋から出てきたのはカミーユとハンナでした。ヴァランシエンヌを救うためにハンナがうまく入れ替わったのです。そして成り行きでハンナは、カミーユとの婚約を発表します。それを聞いて驚いたのはダニロ。彼は心の中の動揺が隠せません。彼の動揺する姿から、ハンナは自分への愛を確かめることができました。
 
【第3幕】
 祖国存亡の名目もあり、ダニロは、ハンナとカミーユの結婚を阻止しようと、ハンナを説得します。カミーユとの結婚は無しとなり、ダニロとハンナは和解しましたが、それでもダニロは結婚を申し込もうとしません。
 このときハンナは、亡夫の遺言に「再婚するなら、彼女は全財産を失う」とあることを明らかにします。それを聞いて喜んだダニロは、即座に求婚しました。ハンナは喜んでこの申し出を受けて、遺言の続きを明らかにします。そこには「彼女の失った全財産は、再婚した相手に与える」とあったのでした。
 ところで、ハンナ邸の庭の小屋にヴァランシエンヌの扇子が落ちていたことから、カミーユとの一件が、ツェータ男爵の知るところとなります。ツェータ男爵がヴァランシエンヌに離婚を告げると、彼女は扇子を開くように言います。そこにはもちろん「私は貞淑な人妻です」と書かれており、ツェータ男爵は妻に許しを求めたのでした。
追加記事:
※オペレッタと言えば、有名なのはJ.シュトラウスの『こうもり』。J.シュトラウスの活躍した時代、ウィーンのオペレッタは「黄金時代」とされています。その後、20世紀に入って、この『メリー・ウィドウ』の大成功により、ウィーンのオペレッタ第2期として「白銀時代」が始まります。このオペレッタ『メリー・ウィドウ』は、作曲者のレハール自身の指揮によって初演され、連続500回以上も上演されたほど人気作品となりました。
恋の駆け引きはオペレッタならでは
※このオペレッタの人気はウィーンだけでは収まらず、世界中に広まりました。当初、タイトルは、ドイツ語の Die lustige Witwe でしたが、英語名の The Merry Widow で親しまれています。人気の秘密は、ダニロとハンナの恋の駆け引きにあるのではないでしょうか。お互いが、お互いのことを愛しているのに、愛してるとは言わない。そして、最後になってついにダニロが Hanna, ich liebe dich!(イッヒ・リーベ・ディッヒ(英語の I love you のこと))と口にするのです。このオペレッタは映画化もされたそうです。
メリー・ウィドウ・ワルツ
※そして、このオペレッタはなんといってもレハールが作曲した音楽がすばらしい。メリー・ウィドウ・ワルツは、誰もが口ずさみたくなる美しいメロディーです。そうです、レハールは特にメロディーが親しみやすいのです。メリー・ウィドウ・ワルツのほかにも、ハンナの「ヴィリアの歌」や、ダニロの「王子と王女の歌」など、美しいメロディーの中に、登場人物の心の内が描かれています。
一度、本場のオペラの舞台へ、ご一緒に旅行しませんか?連絡待ってます!