NO.100.吸血鬼ドラキュラ伝説

ルーマニア・トランシルバニアに残るドラキュラ伝説の発端は、15世紀に実在したヴラド・ツェペシュViad Tepes 別名ヴラド串刺し公といわれる。
彼は、裏繰り者や当時対峙していたトルコ兵を見せしめの為串刺しにするなどあらゆる拷問を考案し実行したと言われている。

ドラキュラ公とは、ルーマニア語で『悪魔』(ドラクル)を意味している。
世界的に有名な『吸血鬼ドラキュラ』(Dracula)の小説は、1897年アイルランドの作家プラムストーカーBuram Stokerによって誕生したがルーマニア・トランシルバニアのヴラド・ツェペシュがモデルになった。このプラムストーカーの作品で初めてドラキュラの形が集約され、この影響を受けて関連作品が多数生まれている。特にアメリカ映画での作品が多く見られるが、ルーマニアに行ったならばドラキュラに会いに行こう!
首都ブカレストから列車に乗ってトランシルバニアの拠点ブラシェフBrasov迄特急で約2時間半。中世の美しい古都ブラショフは澄んだ空気が印象的でここから車で45分(南西約30Km)で郊外のブラン城に着く。村の山上にそびえる中世のこの城は、14世紀トルコ軍を発見するために築かれワラキワ公ヴラドⅠ世(モデルのヴラド・ツェペシュの祖父)がここを居城とした。

アメリカ映画で見るドラキュラはいずれも残虐で満月に血を欲しがるバンパイア。
血を吸うと若返るというストーリーであまり良いメージではなかったがここに来て話を聞くと全然違うことに気がつく。侵略者に対し、国を守り人々から愛されている国民に愛された小国の英雄ではないか? 彼は、侵略者に対しては、裏繰り者や当時対峙していたトルコ兵を見せしめの為、串刺しにするなどあらゆる拷問を考案し実行したと言われ小説の主人公にされたのは、かわいそうな気がするが城館から見渡せるワラキワ平原の風景は、血なまぐささは、全く感じさせない平和そのものでのどかである。
城の前の露店では、ドラキュラ公のプリントシャツ、ドラキュラワイン『血】《赤ワイン》、ドエアキュラのお面が販売されお土産に手頃である!