NO.54 魅惑のウイーン「老舗カフェ探訪!」
ウイーンはカフェ発祥の地。
その歴史は,17世紀(1685年)までさかのぼり19世紀に入りカフェと芸術家の
結びつきが深まり文化工房としての役割を担うようになる。
世紀末芸術を担う文人や芸術家が議論や交歓の場として「カフェの中に住む都市」と
謳われ1杯のコーヒーと自家製ケーキを味わう至福の時間を求め人々はシュタム
(行きつけ)に通う!
●署名人に愛された老舗カフェ紹介
◇1876年フェルステル宮殿内部にある老舗カフェ「シェントラル」
店内一画に作家「アルテンベルク」をはじめカフカ、ココシュカ、政治家では、トロッキー、スターリン、ヒトラーなどの溜まり場として人気を集めた。
高いアーチ天井が美しい店内には百科事典や世界各国の新聞が揃えてあり文学カフェの
伝統を伝えメニューには、各種のドリンクと20種の自家製ケーキが人気、
ピアノの生演奏も毎日17時から聞ける。
◇ユーゲントシュテール様式の「ハヴェルカ」
骨董品が並ぶドロテアーガッセに1939年オープンしたカフェで創業者が今でも活躍。
1950年代~前衛的アーチストの溜まり場としてアメリカの作家ヘンリーミラーや建築家のフンデルトヴァッサーも常連。1975年店の事を詩にした歌がヒットし伝説の
カフェとなった。
◇時が止まったようなノスタルジック空間「シュペルル」
1880年代の雰囲気をそのまま残す老舗。建築家ヨーゼフホフマンやオリブリヒ、
工芸家のコーロモーザーなどの分離派、画家のエゴンシーレも常連の1人。
◇そのほかの伝説の常連客が行った伝説のカフェ
「ムゼウム」
分離派の画家「クリムトやシーレ」が常連。内装は、アドルフロースが手がけ装飾を排除したシンプルなデザイン。
「ドームマイヨー」
シェーンブルグ宮殿から徒歩圏内。1844年独自の楽団を作りヨハンシュトラウス2世が初演を飾った場所。ヨハンシュトラウス親子、ヨーゼフランナーなど多くの音楽家が
ここでコンサートを開いた。
映画「男は辛いよ」ふう店の寅さんのロケ地にもなっている。
ウイーンのカフェの数は、およそ1700軒。午後のヤウゼJause(ティータイム)でゆっくりお茶とケーキで楽しんでみよう!