NO.36バケットは、パリの朝のにおい・・・
お正月の「おせち料理」も三日続けばもう結構!と言いたくなる程ですが、皆さんはいかがですか?たまにパンを食べたくなりませんか?
アプレゲールというフランス語原の日本語が流行語となった戦後の焼け跡や闇市食糧難の時代、戦後の若い世代を指す言葉でした。この頃の小学生の驚きは、学校給食に小楕円形のパンが配られ、つやっぽくこげ茶色に焼けたパンをちぎった時に、ふわりとした白い中身を口に入れると、僅かな甘さが口の中で広がりミルクと程よくとけあって学校に行くことが楽しかったような記憶があります。
それから時が立ち、パリでの朝、初めてマルシェで細長いバケットを買った時に、手に温かくこんがりと匂う焼きたてのパンの感触。下宿に持ち帰り香りのいい焼き立てのパンに無塩バターを塗って、中に生ハム、チーズ、クレッソン、サラダ菜を挟んで固めのバケットを口を大きく開けて苦労して食べるのですが、それがとてもいい味であったような記憶が残っています。
昔、TVのコマーシャルで「パリの朝は、ネスカフェで始まる」とありましたが、パンの代表はクロワッサンで、バケットではなくなっていました。しかしながら、パリでの朝食は、やはりバケットや田舎パンが良く似合うようです。
帰国の際は、朝ホテル近くのスーパーの食品売り場を歩いて、アラーヌの大きな田舎パンとチーズ&ワインを買うことに終始し、重い土産をホテルに持ち帰り、友人と一緒に食べればまさに幸せの味がする!まずは、フランスに行ってお試しあれ!