グリンツィング(Grinzing)観光客が集う、古き正統派ホイリゲ街

グリンツィング(Grinzing)観光客が集う、古き正統派ホイリゲ街

オーストリアで最も有名なホイリゲ村です。

ウィーン中心部から訪れると、かなり郊外の方に行きますし時間も

かかりますが、ここはウィーン市内です。

ホイリゲ村ではなくホイリゲ街です。
ホイリゲは路面電車のグリンツィング駅(Grinzing
)を中心に東西に

軒を並べていましたが、現在は団体客を多く収容できる大きなホイリゲが

点在するだけです。夕食時は団体の観光客で各ホイリゲはいっぱいと

なります。日本からのツアーで行く場合も、オプショナル・ツアーなどで

ホイリゲを頼むとほぼ間違いなくグリンツィングに行くことになります。

殆どのホイリゲはシュランメル音楽の楽士を入れており、それ目当ての

観光客も多くなります。

グリンツィングも昔ながらの葡萄農家が家族で経営するホイリゲも皆無と

いう訳ではないのですが、自家製ワインではなく買い付けたワインを

飲ませるホイリゲ風レストランが多くなっています。

大きなホイリゲは全てホイリゲ風レストランというわけでもなく、

ワイナリー経営の自家製ワインを飲ませてくれる店もあります

近年は団体客を収容できない小さなホイリゲの閉店が相次いでいます。
グリンツィングは観光客相手のホイリゲ街というイメージが強いですが、

実際は地元の人達を常連とする昔ながらの家族経営のホイリゲも少なく

ありませんでした。ところが近年になり、地元の人達や小グループの

観光客の足が遠のいてしまいました。

その為に 経営の苦しい小さな店の閉店が多くなっているのです。

ウィーン市も事の深刻さに  ようやく気が付いたようで、

景観条例のようなものをつくり、昔ながらのホイリゲ街の街並みを

守ろうとしています。    

但し、その景観条例も廃業したホイリゲの後に入るのはイタリアン

レストランやビア・バーで、ホイリゲの減少に歯止めをかける役割は

果たしていません。ここはウィーン市を一望できるカーレンベルク

(Kahlenberg)への入口でもあります。カーレンベルクの中腹で、

バス(38A番)が走る道沿いの2軒のホイリゲもグリンツィングに

所属しています。

路面電車の駅から少し山の方にある教会裏手の墓地には、音楽家

グスタフ・マーラー(Gustav Mahler)のお墓があります。

ホイリゲ

多くのホイリゲでは自家製ワインの量を調整する為休業期間

設けています。
ここで紹介するホイリゲを利用する場合は、必ず各ホイリゲの

サイトまたは地域のサイトで営業日を確認してください。

Zum Martin Sepp(ツム・マルティン・セップ)

Weinguter Reinprecht(ラインプレヒト)

Heuriger Hans Maly KG(マリー)

Weinbau Franz and Helga Rascher(ラッシャー)

Gerstners Landhaus(ラントハウス)

行き方
ウィーン中心部から行く方法は2つあります。
地下鉄2番線のシュッテントーア・ウニバーステート

(Schttentor-Universität)駅に隣接する路面電車のターミナル、

シュッテントーア(Schottentorから路面電車38番グリンツィング

(Grinzing)行きに乗り、終点のグリンツィングで降りる。
地下鉄4番線で終点のハイリゲンシュタット(Heiligenstadt

まで行き、市バス38A番カーレンベルク(Kahlenberg)行きに乗り、

グリンツィングで降りる。
時間的には後者の方法が早いです。個人的には、ウィーンの街を

見ながらゆっくりと坂道を上っていく,前者の方法が好きです。

特に帰りは必ず前者の方法で帰ってきます。

夕暮れ時のウィーンの車窓は最高です。