223.Tommy’s絵画美術館今月(4月)の紹介作品「ヴェネツィア・ルネッサンスの天才画家ジョルジョーネ」

Tommy’s絵画美術館今月(4月)の紹介作品
ヴェネツィア・ルネッサンスの天才画家「ジョルジョーネ」

自画像

16世紀初頭、栄華を極めたヴェネツィアに花開いたルネッサンス。
華麗なる芸術の都をわずか30年で駆け抜けた天才画家の生涯! 16世紀初頭、
東西貿易の中心地、ヴェネツィアに憧れ夢を持ってやってきた 1人の少年は、
10代半ばのジョルジョ・ダ・カステルフランコ。 大きい体格から、
ジョルジョーネと呼ばれた。
ヴェネツィアに来て10年程の 画家人生で数々の名画を残し、ヴェネツィア・
ルネッサンスの先駆けとなる。 フィレンツェで起こったルネッサンスの
大きな波は、1世紀遅れて ヴェネツィアに伝播し新たな芸術の都が形成され
ようとしていた。 ヴェネツィアで画家工房を率いるペリーニ一族の門を叩き、
名門工房で  兼ね備えたジョヴァンニは成長著しく日夜写生に努め風景を
キャンバスに 写し取って抜群の描写力を発揮する。着々と実力を伸ばす
ジョルジョーネは、 ジョヴァンニから宗教画の技法を学ぶ一方、新しい表現を
求めて独自の研究を 続け力を蓄えていく。今月の1枚の絵は、晩年の傑作
「眠れるヴィーナス」 1510-11頃“横たわる裸婦”の原点となった。

この作品は、ゴヤやマネなど後世の画家に影響を与えた。
ジョルジョーネは、幻想の赴くままに人間を描き芸術上の表現にのみ心を砕いた。
ジョルジョーネ Giorgione 1477-1510 | イタリア | 盛期ルネサンス ヴェネツィア派
16世紀に活躍したヴェネツィア派の巨匠で、初期ルネサンス様式から逸脱し、
盛期ルネサンス様式を確立した人物。主題や物語を伝えられるようありのまま 表現
するよりも、その主題に潜む人物の内面や心象の表現、また風景の情緒的な 描写に
秀で、繊細かつ豊潤な色彩表現と共にジョルジョーネの表現様式は ヴェネツィア派の
画家を始め、後に活躍する画家たちに大きな影響を与えた。
ジョルジョーネは若くしてこの世を去っている為、画家の生涯については、
同画派の確立者ジョヴァンニ・ベッリーニの工房で学んでいたなど、 ヴァザーリの
伝記以外にはほとんど知られておらず、作品数も少ないが「眠れるヴィーナス」など
未完に終わった作品は共にジョヴァンニ・ベッリーニの 工房で学んだ盛期ルネサンス期
ヴェネツィア派ジョヴァンニ・ベッリーニ と共に学んだ盛期ルネサンス期ヴェネツィア
派最大の巨人、ティツィアーノなど 後世の画家が完成さたとされている。