NO.82.モンマルトル Montmartre

石畳の坂道、長い階段、風車小屋にパリの展望、芸術家達が愛した風情が今も残るモンマルトルの丘。斜面に広がる小さなブドウ畑では毎年秋になると葡萄が収穫されワインが作られる。丘の麓は、夜になるとネオンが煌く歓楽街となるモンマルトルを紹介しよう!

ロマネスク・ビザンチン様式の丸い聖堂が特徴の白亜の寺院「サクレクール寺院」普仏戦争の敗北のあとに建てられることになった「聖なる心」と言う名の教会は、1914年に出来上がりドームの頂上からパリ市内が一望できる。
山頂の広場「テルトル広場」では、昔の画家達の面影が残る似顔絵絵描きやパリの風景画を描く画家たちと観光客で賑わい広場周辺のお土産屋やレストランは、夜遅くまで営業している。
ここに上がってくる途中には、ユトリロやピカソが通った酒場「オ・ラパン・アジル」が昔の雰囲気そのままの店内で毎晩懐かしいシャンソンを聞かしてくれる。
広場の裏通りに面してダリやモンマルトル博物館、マックスフルニー素朴派美術館があり
散策するだけでも楽しい。
少し下ったところにルノワールやゴッホらが出入りしていたダンスホール「ムーラン・ドラ・ギャレット」では、当時の様子を彼らの作品の中に見ることが出来る。
「アトリエ洗濯船」では、モジリアーニやピカソ達が創作の場としていたアトリエが再建されている。最近では、モンマルトルの丘を一周できる便利なプティ・トレイン(ミニ列車)でピガール広場からサクレクール広場までを運行し40分で巡れるので大変便利で観光には最適である。ピガール広場の周辺は、歓楽街でフレンチカンカンなどのショーで知られる赤い風車の屋根が目印の「ムーランルージュ」がある。ロートレックやドガの「踊り子」で有名なキャバレーやナイトクラブ、バーが集中している夜の街だ。
私のパリ滞在中は、印象派画家たちが過ごしたモンマルトルを一度は訪ねる。友人に合うことも目的だが「モンマルトルの丘から眺めるパリの街が好き」だからだ。
特に朝と夕方の空が美しい。パリにお越しの折には、是非散策を進めたい。