NO66. ノルマンディーと映画

ドーヴィル 
映画「男と女」で知られるドーヴィルは、1860年代に開発されたリゾート地です。
鉄道が通り競馬場やカジノが作られるとたちまちパリの上流階級の人々が集まる社交場として名をはせるようになり多くの別荘の大半はパリジャンのものだと言われています。
海沿いに続く散歩道、伝統的木造建築の邸宅や高級ホテル、有名ブティックが並ぶ町並みは、優雅そのもの。5月~10月の競馬、8月の競走馬のオークッション、9月のアメリカ映画祭、3月のアジア映画祭など1年を通じて華やかな話題が耐えません。
ドーヴィル
「ジャバダバダ…」のメロディーでおなじみのクロード・ルルーシェの映画「男と女」(1966)。
アヌーク・エーメとジャン・ルイ・トランティニャン演じる大人の恋の物語となったのは、アンニョイな雰囲気漂うオフシーズンのドーヴィルでした。
撮影が行われたホテル「バリエール・ノルマンディ」は、今も大人のカップルに似合う
町一番の高級ホテルです。毎年9月のは、アメリカ映画祭が開催されハリウッドスター
達が集う海岸通には、華やかな気分に溢れます。
ノルマンデーを舞台にした映画で忘れられないのがジャック・ドゥミ監督、カトリーヌ・ドヌーヴ主演「シェルブールの雨傘」(1969)
シェルブール駅での恋人達の別れのシーンは哀切溢れるテーマ曲と共に心に永遠と共に残っています。
映画に使われた傘屋さんは、港近くに現在も健在です。
カジノ
フランスで一番美しい村の一つ、リヨンス・ラ・フォレは、そのまま映画のセットになりそうな古い町並みを活かし クロード・シャブロルの「ホヴァリー夫人」(1991)
が撮影された場所でした。1933年ジャン・ルノワール監督の映画化も同じロケ地リヨンス・ラ・フォレでした。
田園の中に佇む村の風景は、原作で描かれた19世紀半場のノルマンデーの田舎のイメージにピッタリだったのでしょう。
ドーヴィル
▲アクセス
鉄道・バス/パリのサン・ラザール駅からリジュー Lisieux駅まで約1時間40分。
リジュー駅乗り換えで約20分、またはパリ、サン・ラザール駅から直通で約2時間。