NO.184アルプスに咲く「サフランの花」 スイス・ヴァレー州ムント村
アルプスに咲く「サフランの花」 スイス・ヴァレー州ムント
14世紀にスイスに入ってきた「サフラン」はスイス各地で栽培が
始まったが ほとんど根付くことなく消えていった中で、唯一
栽培に成功した「ユングフラウ・アレッチ「ピエッチホルン地域」と
してユネスコ世界自然遺産に認定されている神秘的サフランの村
「ムント」を訪ねて…
一般的に「サフラン」の原産地はイランとスペイン。
昔から希少性と鮮やかに黄色に染まることから黄金に例えられる。
鮮やかな黄色をした非常に高価なこの粉末は、植物のサフラン
(crocus sativus)から採取され、色や香りをつけるためにライス料理や
パスタ料理、あるいはアルコール飲料に利用される。
スイスで栽培されている事は、かなりの北限に近くアンビリーバブルなのだ!
ブリークからポストバスを使って山道を上がっていくこと約20分。
アルプスの山が一望できる急な斜面に紫色の可愛らしい花が咲いている。
サフランは、黄色のイメージが強かったが、実は使用されるのは
「赤いおしべ」を乾燥させたものを水に溶かすと鮮やかな黄色になる。
南向きの標高1200mの斜面に照りつける太陽と寒さの気象条件の中、
10-11月開花シーズンに村人が手で花を摘んでいく。丁寧にめしべだけを
取っていくかなりきつい細かい仕事だが,高値が付く貴重な品だけに
花かご一杯とってもほんの僅か!風通しの良い日陰で乾燥させれば完成。
1gの香辛料に加算すると約180個の花が必要だとか!!
年間3kgの「ムンダーサフラン」原産品認定(AOC)の評価は高く
村の山小屋レストラン「ザルヴァルト」Salwaldでサフランのチーズや
アイス、パンが楽しめるのでハイキングがてら足を延ばしてみても良い。
ここは、ヴァレーワインでも有名なので美味しいワインも楽しめる。
途中で、噂の白黒山羊にも出会えるかもしれない。


