NO144.OL様にご推薦パート2「映画【旅情】の舞台ヴェニスを歩きませんか」?

映画【旅情」の冒頭は、キャサリン・ヘップバーンが鉄道でヴェニスに入るシーンから
でした。
窓の外には、ラグーン(潟)が広がりその中を列車(映画の中では蒸気機関車)が走り、
やがてヴェニスの表玄関【サンタルチア駅】に到着した所から始まります。
キャサリン・ヘップバーン演ずる独身女性ジェーンは、休暇を取って憧れのヴェネツィアに
やってきました。
彼女は、今で言えばハイミスのキャリアウーマンですがしっかり者で頭が良く倫理観も強い
女性ですが、映画の中では、彼女の倫理観とヴェニスの持つ感性が対比的に描かれています。
彼女は、観光客で混み合う駅のホームを抜け、水上バスで大運河を下ります。ここで彼女が
支払った料金は20リラ(現在の価格で20円程度)。そしてペンションに荷物をとき最初に
出かけていくのがサンマルコ広場です。

ここでジェーンは、カフェの椅子に1人座ってサンマルコの賑わいを眺めるのですが、
このカフェは、鐘楼横の「キオッジャ」です。道路に迫りだした客席の右から3列目あたり
(※正確に言うとこの広場は、サンマルコ広場でなくその横のピアツェッタ(小広場)です)で、1人のヴェニスの男性と出会うのです。

ロッサノ・ブラッツィ演ずる「レナート」が恋の相手になるのですが、2人の再会は、
ジェーンが赤いヴェネツィアン・グラスにふと誘われて入る骨董品屋になっています。
レナートは、その店のオーナーと言う設定ですが、実はこの店は、アカデミア近くの
サンバルナバ広場(カンポ・サン・バルナバ)の小さな橋のたもとに今も残っています。
現在の店の名前は「Cherubino」赤いゴブレットこそ飾っていませんが中を
覗くとアンテークのお店のようです。

このサンバルナバ広場の横には細い運河があって映画でジェーンが水中に落ちるシーンや
泳いで階段を這い上がり「まるでオリンピック選手みたい」と言いますがその短い階段も
今もありますが運河の水は、映画の中で見たように綺麗ではないようです。
映画のほうは、その後ジェンとレナードが恋に落ちていく様子を描いています。
ヴェニスの街中を散歩したり、サンマルこのコンサートを楽しんだり、あるいは
ヴェネツィアン・レースの嶋ブラーノに遊びに行ったり・・・・ヴェニスの観光名所が
随所に見られます。
しかし、ジェーンの中に時として理性が蘇ります。
レナートがジェーンに「なぜ、そう難しく考える。愛は考えるものじゃない。
二人は出会い、愛を感じた。

何処が悪い。考える事をやめて素直になるんだ」
一時、その言葉にうなずいたものの、結局悩んだ末に彼女は、自分から愛に終止符を
打ってある日ヴェニスを去ります。(実は、レナートには、奥さんがいたのです)
「このままいたら帰れなくなる。お願い、行かせて・・・」
ラストは、サンタルチア駅から出て行く列車のシーンでした。
今では、ベニスの空港から入国・出国できますが、この場合ベニス本島から水上
タクシーを利用して30分ほど干潟の中を走りベニスを去ることになりますが、
ヴェニスからイタリアの別の都市への移動はサンタルチア発の列車の旅をお薦めします。
この映画を見てヴェニスへ行かれると、もっとベニスの良さを発見できると思いますよ。

OLさん、思い出の旅は、Summer time 旅情のヴェニスから始めませんか。・・・・・