NO.125.ザクセン公国の首都「世界遺産都市ドレスデン」が今脚光を浴びている!
ザクセン公国の首都「世界遺産都市ドレスデン」が今
脚光を浴びている!
ドレスデンは、ザクセン公国の首都として、17~18世紀に最盛期を迎え、
イタリア、オランダ、フランスをはじめとしたヨーロッパ世界とトルコ、中国、日本などの
東方世界とを結ぶ文化交流の舞台となりました。
第2次大戦で廃墟と化していましたが、現在では完全にザクセンの都として復興しました。
そのなかでもエルベ川の王宮を中心としたエリアは今や世界中の脚光を浴びています。
その中でもドレスデン国立美術館のコレクションは、ヨーロッパでもトップクラスの
クオリティを誇り、アルテ・マイスター(古典巨匠)絵画館に所蔵され、フェルメールの
<窓辺で手紙を読む若い女>やレンブラントの<ガニュメデスの誘拐>古典絵画の
傑作「システィーナのマドンナ」をはじめ、宝飾品や衣装、家具・工芸品などの多彩な
約200点の作品を通じて、世界有数のコレクションが紹介されています。
亦他にも「ツヴィンガー宮殿の陶磁器博物館」「アルテ・マイスター絵画館」フラウエン教会、宮廷協会、レジデンツ城の「緑の丸天井」マイセン磁器で出来た「君主の行列」、ブリュールのテラス、聖十字架協会の少年合唱団のコンサート、ゼンパーオペラの見学もお薦めです。
40分ほどでいける「高級磁器の町400年祭のマイセン」や南に広がるザクセン/スイス地方の巨岩郡が連なる脅威の世界体験やエルベ川でのロマンティックディナーは心に残る旅の記念になる事でしょう。この機会を利用して 是非、ドレスデンにお越し下さい。 Dresden Christoph Munch.M.A
コレクションの歴史
1728年の創設以来、数学物理サロンはツヴィンガー宮殿に設置されています。コレクションの始まりは、選定候アウグストが1560年頃に創設したドレスデン美術収集室でした。この美術収集室は1587年には既に1000点近い数学・技術
機器を収蔵していました。
選定候アウグストは、特にニュルンベルクやアウグスブルクといったドイツ
南部の帝国都市から、当時としては最新の技術水準にあった工具や学術的機器を買い集めました。同時にこれらの収集物は選定候のコレクションが要求する質の高さを十分に満たすものでした。
アウグスト強王は学術的機器ばかりを買い集めるだけでなく、才能のある職人に対しザクセンに来ることを義務付けたのでした。こうして地元の職人といっしょに、ザクセン地方独自の
ものとして高い水準をもつ機器製作技術の確立に向けて礎石が置かれました。
「王立数学物理機器収集室」が1728年にツヴィンガー宮殿に移されてすぐ、
初めての収蔵品目録が作成されました。1746年、その収集室に今日の正式名称である「数学物理サロン」という名前が付けられたのです。
緑の丸天井
“緑の丸天井”はヨーロッパで最も壮麗な宝物館です。ここには宝飾品及び金銀細工の
名作、琥珀や象牙を使った工芸品の傑作、宝石仕立ての器、ブロンズ彫刻が集められて
います。2004年9月8日、緑の丸天井はかつてそれが設置されていた場所である
ドレスデン王宮内に戻って来ました。
近代的な装いの中で、ヨハン・メルヒオル・ディングリンガーによる「ムガール帝国皇帝の
宮廷」、黄金のコーヒーセット、“186の顔”が彫られたさくらんぼの種、大きな象牙製フリゲート、幻想的な真珠人形、その他工芸品の名作が世界的に比類無い展示会で人々の目を
楽しませています。
「2006年-ドレスデン市記念祭」に合わせて、アウグスト強王の歴史的な宝物館も
西翼2階の丸天井の続き部屋に開館。この歴史的広間には貴重な芸術作品がガラス
ケースの中ではなく、展示壁にある支柱や豪華なテーブルの上に陳列され、ここを訪れる
人たちは、この宝物館の華麗さをバロック時代の総合芸術作品として肌に感じることが
できます。緑の丸天井の再開館を機に、ドイツ鉄道はベルリンからドレスデン
へ移動する芸術愛好家のために、割安な乗車券にドレスデン国立美術博物館
の1日入場券用クーポンが付いた“緑の丸天井チケット(Grüne-Gewölbe-Ticket)”をご用意しています。このクーポンはザクセンチケットとコンビで
使うこともできます。詳しくはお問い合わせ下さい。
アルテ・マイスター絵画館
アルテ・マイスター絵画館はその卓越した選り抜きの名画で世界的な
名声を得ています。このコレクションで重要な作品には、ラファエル、
ジョルジョーネ、ティツィアンの代表作をともなうルネサンス期の
イタリア絵画やマニエリズモ期とバロック期の絵画が展示され同様に、
17世紀のオランダ及びフランドル作品のなかでも、レンブラントとその
弟子たち、フェルメールやロイスダルに加え、ルーベンス、ヨルダーンス、ヴァン=ダイクといったフランドルの巨匠による数多くの傑出した
作品が並んでいます。さらに、ヤン・ファン・アイク、デューラー、
クラナッハ、ホルバインを含む古ドイツ派と古オランダ派の傑作も展示
されています。このほか、リベラ、ムリーリョ、プッサン、ロランと
いった17世紀のスペインおよびフランス巨匠による名画もそろっています。収蔵作品の質の高さもさることながら、建築家ゼンパーによる
壮大な建築とその華麗なインテリアデザインにより、今日もなお、
魅力に惹かれ、毎年、何十万という美術に関心のある人たちがこの
絵画館を訪れています。
ノイエ・マイスター絵画館
ノイエ・マイスター絵画館は約2500点にのぼる19世紀及び20世紀からの絵画を収め、ドイツで最も重要な近代美術館の一つに数えられています。とりわけ、ドイツ・ロマン派芸術はこの美術館で大きな関心を集めているもので、カスパー・ダーヴィッド・
フリートリヒ、カール・グスタフ・カールス、エルンスト・フェルディナント・オョーメ、
ルートヴィヒ・リヒターなど、19世紀の巨匠の作品が一堂に会します。また、
ロフィス・コリント、マックス・スレーフォークト、マックス・リーバマンといった
ドイツ印象派の画家、そしてドレスデン芸術家団体<<ブリュッケ>>のドイツ
表現派の画家たちの作品がこの美術館におけるもう一つの重点をなしています。
古典的近代派の作品のほかにオットー・ディックス、“新即物主義”の会員、
そして後期の芸術の画家たちによる卓越した絵画も展示されています。
現代美術も展示内容に組み込まれ、熟成したコレクションとの緊張感あふれる
対話を演出します。
ノイエ・マイスター絵画館では、さらなるアクセントとして世界的に知られる
ゲルハルト・リヒターの作品が数多く展示されています。このほか、特別に
ザクセンの現代美術と20世紀の作品を支援する芸術基金もノイエ・マイスター
絵画館に属しています。
武具展示館
武具展示館は総収蔵品数が一万点を超え、華麗な武具や戦闘装束の
コレクションとして世界的に最も重要なものの一つに数えられます。
ヨーロッパ全土及び東洋から収集した1300点以上に及ぶ展示品を目に
すると、宮廷で執り行われた祝祭や騎士競技、そして狩猟や戦の様子が
目に浮かぶでしょう。豪華な武器、みごとな馬上試合用の鎧や槍、
鎖かたびら、馬上試合を描いた絵がコレクションの中心になっています。武具展示館は今のところまだ、ツヴィンガー宮殿に隣接するゼンパー
館内にあります。
コイン博物館
約30万点を所蔵し、ヨーロッパにおける一般コレクションの分野で重要な位置を
占めています。コインやメダルのほか、勲章、紙幣、歴史的に価値ある紙、模型、
印章、貨幣やメダルの極印、コイン製造器具が収集されています。
とりわけザクセン史の各時代を反映する3万点に上るザクセン地方のコインとメダル、そして過去数百年間の貴重な貨幣研究の文献など、さまざまな重点をもつ膨大な
コレクションは歴史学にとって非常に価値の高い資料館としての性質をそなえて
います。
ドレスデン王宮の中には、コイン博物館の3万冊を数える専門図書室と
調査室が関心ある見学者のために用意されています。
数学物理サロン
数学物理サロンは歴史的な時計や学術的機器の世界的に知られる
コレクションを収めています。収蔵品の中には、地球儀や天球儀、
16世紀から19世紀の間に作られた光学、天文学および測地学上の機器に
加えて、計算機や製図機、そして長さ、分量、温度、気圧の測定機が
あります。
数学物理サロンは今日、三つの展示室で、昔の精密機器、地球儀、
天球儀、時計がどのように発達してきたかを概観することができます。
13世紀に製作されたアラビアの天球儀と1650年前後に作られたブレイズ・パスカルの計算機は極めて価値の高いものです。
このほか時刻に対応した太陽、月、水星、金星、火星、木製、土星の
位置を示す惑星運行時計はセンセーショナルとも言えます。
これはエーバハルト・バルデヴァインが選定候アウグストの依頼を
受けて製作したものです。
彫刻コレクション
この美術館では今日、地中海地方と西南アジアの古代文明から中世
初期のヨーロッパにおける全ての彫刻エポック、今日に至るまでの
5000年以上にもわたる歴史の中で生まれた数々の作品が展示されて
常設美術館で最も
目を引くのは、世界的に知られる古代ギリシャと古代ローマの彫刻や
壷、そして青銅やテラコッタの工芸作品でしょう。数多くの石膏像は
アルベルティヌムの改装後に展示される予定です。
ルネサンスとバロック時代の巨匠による彫刻作品だけに一つの広間が
用意されています。そこには、例えばフィラレーテとジャンボローニャ
のブロンズ像やバルタザー・ペルモーザの大理石彫刻が展示されています。
19世紀および20世紀の彫刻作品は、アルベルティヌムの上の階に
設けられているノイエ・マイスター絵画館に展示されている同時期の
絵画と一緒に陳列されています。中世の彫刻品はマイセンにある
アルプレヒツブルク宮城に展示されています。
彫刻コレクションは、“緑の丸天井”が2004年の秋にドレスデン王宮に
移ったことにより、収蔵品からさらに多くの作品を展示できるように
なりました。
工芸美術館
今日、エルベ川とブドウ畑に挟まれた牧歌的な風景にたたずむピルニッツ宮殿の
中にあります。バロックの香りに包まれる中、館内には技巧を凝らした宮廷独自の
工芸作品や幅広く集められた地方の、あるいは、国際的な工芸作品が500年の
歴史をもって展示されています。アウグスト強王の玉座、選定候の部屋に使われて
いたすばらしい銀製家具や美しい彩りが冴える中国様式の漆喰家具などの展示物
からは、ザクセン宮廷生活を覗き見ることができます。絵付けやぜいたくな研磨が
施された宮廷ワイン用グラス、ダマスク織り、刺繍飾り、レース、イタリアのマジョリカ焼き陶器やデルフト陶器のコレクションにより、いっそう詳細な宮廷生活の様子が
うかがえます。
数多く展示されているドレスデン・ユーゲントシュティールの作品や
ドイツ・ヘレラウ工場の組み立てラインで生産された家具
“マシーネンミョーベル”は工芸美術から近代工業デザインまでの
歴史を案内してくれるこの博物館のハイライトです。そしてこれらの
作品はドレスデンが近代工芸を生み出す役割を果たしたことを示すもの
です。ピエロ・フォルナセッティ、倉又四郎、ロン・アラッド、デイル・チフリほか多くのデザイナーによる作品が同時代のデザイナーたちの
創作力を感じさせます。
ザクセン民芸館
ザクセン民芸館ではザクセンの工芸品や地域伝統を目にすることができます。
3フロアーにわたり、美しく色塗りされた農民調度、想像力豊かな鍋や籐細工などの
生活用品、藍染め、さらに錫製の食器や陶磁器の食器が陳列されています。
この地方特有のレース編み細工や鉱山地方ゆかりの大衆工芸品のほか、
ザクセンおよびソルビアの伝統衣装、エルツ山地の木彫り工芸や玩具、
クリスマス装飾品の豊富な所蔵品は来場者の目を楽しませてくれます。
定期的に開かれる復活祭およびクリスマス展示会はザクセン民芸館に
そなわるもう一つの魅力です。
2009年Ontheday[旅の季刊誌」最後のツアーは、ベルリンと
ドレスデンを組み合わせたツアーが目白押しです。
是非この機会に旅行計画をお立て下さい!
注意:
「緑の丸天井」への入館は時間厳守!
ドレスデン城宝物館「緑の丸天井」の見学は予約制になっていますが、
午前10時から当日券も発売されています。
但し、枚数には限りがあるので、早い時間に行かないと入手するのは
難しく、また、展示室への入館時間は15分間隔で設定されており、
1分でも遅れたら入場できなくなるので注意が必要です。
扉が開いて受付のあるホールへ入ったら、チケットが手元にある場合、
まず最初に左側にあるクロークへ行って手荷物を預ける。
ポシェットなど小さな荷物であっても展示室への持ち込は禁止されて
いるので、手荷物はすべてここに預けなければならない。
開館直後のクロークは、我先にという人たちが一機に押し寄せ戦場と
化す。お行儀良く順番待っていると、どんどん先を越されて制限時間内
に入館できなくなってしまう事もあるので、この時ばかりはちょっと
強引に行った方が良さそう。
荷物を預けたら更に奥へと進み、チケットを提示して入館する。
チケットに指定してある時間内に、ここを通過できればOK。
1階「緑の丸天井」の見学には日本語でのオーディオ・ガイドが
含まれている。
2階の「新・緑の丸天井」でもオーディオ・ガイドが有料で貸し出されているが、残念ながら日本語まだない。また、ガイドツアーとは異なり、
退出時間には制限が設けられていないので、余裕があれば半日くらい
かけて1階と2階の両方をじっくりと見学することをお薦めする。
ドレスデン城宝物館「緑の丸天井」の見学は予約制になっていますが、
午前10時から当日券も発売されています。
但し、枚数には限りがあるので、早い時間に行かないと入手するのは
難しく、また、展示室への入館時間は15分間隔で設定されており、
1分でも遅れたら入場できなくなるので注意が必要です。
扉が開いて受付のあるホールへ入ったら、チケットが手元にある場合、
まず最初に左側にあるクロークへ行って手荷物を預ける。
ポシェットなど小さな荷物であっても展示室への持ち込は禁止されて
いるので、手荷物はすべてここに預けなければならない。
開館直後のクロークは、我先にという人たちが一機に押し寄せ戦場と
化す。お行儀良く順番待っていると、どんどん先を越されて制限時間内
に入館できなくなってしまう事もあるので、この時ばかりはちょっと
強引に行った方が良さそう。
荷物を預けたら更に奥へと進み、チケットを提示して入館する。
チケットに指定してある時間内に、ここを通過できればOK。
1階「緑の丸天井」の見学には日本語でのオーディオ・ガイドが
含まれている。
退出時間には制限が設けられていないので、余裕があれば半日くらい
かけて1階と2階の両方をじっくりと見学することをお薦めする。