NO.206.我が家に戻った気がするロンドンのホテル「デュ―クス・ホテル」

我が家に戻った気がする
ロンドンのホテル「デュ―クス・ホテル」


ロンドンで働くビジネスマンの友人に「居心地の良いホテルを紹介してほしい」と
尋ねると「デュ―クス」と
いう答えが返ってきた。
観光旅行でたまに泊まるなら
華やかな大型ホテルもよいが終日仕事で、追われて疲れて帰ってくると我が家に

戻ったような静かなホテルが望ましい。デユークスはそんなリラックスできる
ホテルの一つ。
セントジェームス・パークとグリーンパークに囲まれた一角にある。
セントジェームス・プレイスの通りから、
石畳の細い袋小路に入り、奥へ進むと
しゃれたエントランスが出迎える。煉瓦造りのヴィクトリアン様式の
建物は、
うっかり見過ごしてしまいそうで、まさに 個人の邸宅のよう。

一歩、エントランスに足を
踏み入れると更なる温かい雰囲気がお客を包み込んでくれる。
客室は、わずか90室。室内のインテリアは、各部屋によって異なり、オレンジや
バーガンディ、
アイス・ブルー、ライム・グリーンなど柔らか味のある色合いで
整えられ、高級感を保ちながら、温かさを
醸し出している。初めて訪れたゲストでも
この空間こそ、デュ―クスの持ち味時で固定ファンの心を巧みに
つかんでいる。
客室は、シングルルームに相当するデュ―クスルーム、ダブル、ジュニア・スイート、
ペントハウスに
分かれている。デュ―クスルームは、シングル使用でかなり
コージーである。お薦めはゆとりのあるダブル。
イギリスのホテルでは、ダブルは
かなり狭いことで有名だが、デュークスではかなり広めに改装していて
荷物が多い
場合は、シングル利用にも、2人滞在用にも適している。
長期滞在用には、客室と
リビングが分かれた ジュニア・スィートや2部屋のアパートメントタイプ・

スイートが人気がある。室内は、全体的にタータンチェック、ベイズリー、花柄の
ファブリック、
リネン類で飾られたクラッシック・エレガントな雰囲気。

ミニバー、衛星放送テレビ、ボイスメール機能付き電話、無線高速LANなど
最新設備を備え、ビジネスマン
たちに高く評価されている。
地下には、ヘルスクラブもあり、ウォークマシーンやマッサージ、ファイシャル・
スパ・トリートメントを
受けることもできる。
亦グリーンの映える中庭を望む
滞在客用のラウンジには、ふんわりと深く沈み込む極上ソファが配され、
ゆっくりと
実に心なごむ空間が工夫を凝らしている。

このホテルで評判なのが、世界一のお墨付きをもらった極上のマテイーニが味わえる。
マテイーニの世界チャンピオン「イタリアのバーマン・ジルベルト・フレディ」が
作る
マティーニは、イギリスのサンデー・タイムズでベスト・マティーニの栄誉を
与えられた逸品。
ホテル奥のバーはシガーの香りが漂う正統派ジェントルマンズクラブ。
飴色のテーブル、長年使いこまれた
革張りの椅子、が置かれ、マティーニを
オーダーするとバーマンは、小さなワゴンをテーブル席に運んでくる。

そこには、24時間以上凍らせたジン、ウオッカのボトル、ドライ・ベルモットの
小瓶、レモンと皮を
むくためのプッティナイフ、凍らせた大ぶりのマティーニが
並んでいる。
マティーニでは、本来人を使うがデュークスでは、ウオッカを
チョイスすることもできる。
ジンならば、ビーフィ-ターか、タンカレー、
ウオッカならクリスタルかスミノフ・ブラックがバーマンの
おすすめ!

まずグラスにベルモットを2滴ダッシュ、そこにおもむろにジンを注ぎ、鮮やかな
手際で
レモンビールを作り、カクテルの上で軽くツイスト。シェイクなしの極上
ドライなデイークス・スタイルの
マティ二が完成する。
鼻腔をくすぐる
ベルモットの甘い香りを堪能しながら、きりりと冷えたマティーニを口に運ぶ。
007のジェームス・ボンドは、映画の中でステアしたマティーニを注文した。
亦、このバーでは、非常にレアなコニャック、アルマニャックのビンテージも
取りそろえられている。
古いものでは、1815年産まで遡ると夕から素晴らしい!

「誕生日に自分の生まれた年のヴィンテージで祝う」などという洒落たことも楽しめる。

いずれにせよ、「世界一」を自分の舌であじわえるロンドン・トップクラスのバーで
あることは確かだ!