NO.214.ポワティエの街


※ポワティエの歴史
ポワティエの地は、早くも石器時代に占領下にあったと言われて
いるが、実際は
古代ローマ人の征服から この街の歴史は始まった。
“レモヌム”と
名付けられた町にはピクトネス族のガリア人が住みつき、広大な土地を
首都とした。
中世に入るとキリスト教が都市建造物の変化に大きな影響をもたらす
ようになる。
5世紀に建てられたサン・ジャン礼拝堂は、国内で現存する最古の
キリスト教初期建築の
ひとつである。ローマ時代には、ノートル・ダム・ラ・
グランド教会をはじめ、
サン・ティレール・ル・グラン教会、サン・ジャン・ド・
モンティエヌフ大修道院、
サント・ラドゴンド教会、サン・ピエール大聖堂と
次々に宗教建築が建設された。
その後、これらの宗教建築に伯爵邸の豪華な広間と
新しい城壁が加わることになる。
輝かしいアキテーヌのポワトゥ公爵家によって
町は絶頂期を迎える。続く100 年の間には
、反宗教改革の勢力が約15 の修道会の
進出を奨励したが、環状道路の整備や都市中心部
へのアクセスが改善されるように
なるには、18 世紀末(特に19 世紀を迎える)までの
長い年月を要した。
2000 年来、ポワティエの歴史は主要人物や重要な事件の歴史と
遭遇している。
というのは世間一般の人々の記憶では、ポワティエと言えば
さまざまな戦いの舞台と
なった場所であると即座に結びつくからだ。
クロヴィスやシャルル・マルテル、
或いは黒太子と呼ばれたエドゥアール4 世などの
著名な人物の名前から、
507年の西ゴート族との戦いをはじめ、732年のイスラム教徒を
撤退させた戦い、
1356年のイングランド軍との戦いなどを呼び起こす。
その他にも4 世紀の司教
サン・ティエール、ポワティエで初めて女性のための修道院を
作ったサント・
ラドゴンド、ポワトゥ伯爵家の最後の後継者アリエノール・ダキテーヌ、

1429 年にポワティエでその使命を果たした ジャンヌ・ダルク、著書に残した
数々の
記述によりポワトゥの変遷を証言したラブレーなど、何世紀にもおよぶ
歴史上で多くの
重要な人物が存在する。 主要な史跡・文化施設この地域の
主要都市であり、大学都市
でもあるポワティエ。歴史建造物に指定された史跡が
86か所以上ある歴史の
一大中心地で、ローマ時代の遺産がたくさん残る。
数々の歴史遺産がありながら、
そのバイタリティ で未来へ向かうポワティエは、
生きる術と気ままな散歩の嗜好、
都市の活気を結び合わせ、多くの観光客が
訪れる町となっている。
大邸宅、現代または近代建築が、ロマネスク芸術と
ゴシック芸術を物語る素晴らし い
証人となる数多くの教会や公共建築と隣り
合っている。
ノートル・ダム・ラ・グランド教会かつては彩色が施されていた
ロマネスク芸術の至宝。
夏期は毎晩、かつてのように色鮮やかにライトアップ
されている。
ポワトゥ伯アキテーヌ公宮殿:ゴシック建築を代表する建築。
サン・ティレール・ル・
グラン教会:サンティアゴ・デ・コンポステーラの
巡礼地としてユネスコ世界遺産に登録。
サン・ジャン礼拝堂:4世紀にたてられた
西欧で最古のキリスト教建築のひとつ。
フレスコ画、大理石の円柱が見所

サン・ピエール大聖堂:素晴らしい調度品必見。豪華な調度品18世紀のパイプオルガン、
ステンドグラス、13世紀の聖歌隊席
サント・クロワ美術館:オーギュスト・ロダンと
カミーユ・クローデルに代表される
素晴らしい彫刻があり、 中でもカミーユ・
クローデルのコレクションではフランスで
2番目に相当する7作品がある。
これらの常設コレクションと博物館の展示内容は、
地域の考古学
(先史時代から中世初期まで)18世紀末から20世紀半ば までの芸術の
潮流を
紹介する美術部門(ゴフィエ、シャセリオ、モロー、ルドン、ボナール、

ヴュイヤール、シスレー、マックス・アーネスト、モンドリアンなど)、
ポワトゥに
関する部門にまで及ぶ。
M.Brunetブローネの作品la petite fille en rouge 1895


インタラクティブな都市散策

街を自由に散策するには、音声ガイドをMP3 プレーヤーやポータブルPC、
携帯電話に
ダウンロードしてから、主要な歴史から、または、ちょっとした
逸話を聞きながら
楽しくインタラクティブな感覚で街を歩くことができる。
音声ガイド78 は、www.poitiers.fr のWeb サイト、または観光事務所にある
タッチパネル端末で入手可能。
2013 年の主要なイベント 
ル・タップ Le TAPポワティエ・オーディトリアム劇場は、
さまざまなスタイルの
スペクタクルを上演するために考案され、2008 年9 月に開館
した劇場。演劇、
ダンス、サーカス、クラッシック音楽、コンテンポラリー、ジャズ、
シャンソンなど、
個性的で壮大なプログラムを上演。 www.tappoitiers.com
コンフォール・モデルヌ Confort moderne
古い産業施設を活用したアート・スペースで年間60 本の
現代音楽におよぶコンサートや
現代アートの展覧会が行われている
www.confort‐moderne.fr

おすすめ料理/お菓子
◆ヤギのチーズ(特に有名なのはシャビシュー)
◆メロン、栗、クルミ、キャベツ、インゲン(モジェットと呼ばれる白インゲン)

◆子羊、子ヤギ、川の幸 (川魚、ザリガニ、ウナギ、カエルなど)
◆エスカルゴ(この地域のエスカルゴはリュマ・プチ・グリと呼ばれ、ブルゴーニュの
エスカルゴとは異なる種類)

◆ポワトゥ産ワイン(特にジャメイ)

◆メゾン・ラヌー・モティヴィエ la MaisonRannou‐Metivier のマカロン モンモリヨン
Montmorillon に本社があるビスキュイ&チョコレートメーカーの支店。

マカロンはアーモンドペーストをベースにしたレシピから通常作られるが、
ラヌー・
モティヴィエのマカロンは一味違うことで評判が高く、何度もメダルを
受賞している。
30 et 13 bis rue des Cordeliers Tél. : 05 49 30 30 10 
www.rannou‐metivier.co

ショッピング

◆マルシェ・ノートル・ダム Marché NotreDame  www.marche‐poitiers.fr:
中央市場の中にある屋内の常設市場。火曜日~土曜日の6 :00~13:00 まで。

土曜日の午前中は屋外マルシェが出て、一層充実した内容。

◆骨董市:ノートル・ダム・ラ・グランド教会の後陣で、毎週金曜日の朝7:00 から開催。
◆ブキニスト(古本市):毎月第1 週目と第3 週目の金曜日8:00~19:00 に、

アルフォンス・ルプティ広場で開催。
◆農場とオーガニックのマルシェ:毎週金曜日の14:00~20:00 にマジェンタ通りと
マジェンタ広場で開催。
◆クリスマス市:お祭りムードと温かい雰囲気の中、
沢山の山小屋スタンドが歩行者地区
一帯を占領する。
ギフトやクリスマス装飾品、グルメ、世界中の工芸品などが並ぶ。

11 月下旬~1 月初旬、毎日10:00~19:00 まで。

◆ラ・グランジュ・ア・パン La Grange A Pain:パン、ケーキ、ブロワイエ・デュ

ポワトゥなどの郷土菓子。
17 place Charles de Gaulle  Tél. : 05 49 41 05 57